2008年11月21日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster 中間利息控除 損害賠償請求訴訟における損害算定においては、将来の利益を現在に引き直すために中間利息を控除する係数を入れます。裁判例としては複利方式(ライプニッツ式)が優勢ですが、私は現在の市場金利のもとでは単利方式(ホフマン式)が正し […]
2008年10月28日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster 債権者説明会 倒産事件における債権者集会には法律上のもの(裁判所が主催)と任意で行う事実上のもの(申立人側で主催)があります。ある程度大きい事案では申立直後に代理人弁護士が任意の債権者集会(説明会)を開くのが望ましいとされます。裁判所 […]
2008年9月25日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster ある交通事故事件の回想 修習生に対する交通事故訴訟の講義を担当したので具体例として弁護士になって間もなく受任したある交通事故事件を紹介しました。 そのレジュメの一部です。 1 事案 先行する被告普通車が内輪差を過剰に意識しいったん道路左側に […]
2008年8月26日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster 検察審査会 数年前、交通事故被害者の家族の依頼により検察官の不起訴処分に対する検察審査会への申立を行いました。以下の文章はその時に一般論として述べたものに若干手を加えたものです。具体的事実関係に関する証拠評価の部分は割愛しました。 […]
2008年7月23日 / 最終更新日 : 2024年4月1日 webmaster 精神医療施設における通信・面会の自由 精神医療施設における通信や面会の自由を考察するにあたっては、適用される規範を直接検討するだけではなく、規範の前提となった歴史的背景を具体的に理解する必要があると考えます。 以下は筑後地域の某保健所で行った講義記録に手を […]
2008年4月21日 / 最終更新日 : 2024年10月8日 webmaster 介護保険と損害賠償 健康な老人が交通事故により要介護認定を受けた場合に裁判所はいかなる基準で将来介護費用を算定すべきでしょうか?介護保険が適用されれば費用は自己負担(約1割)で済みます。そこで保険会社は「自己負担額のみで計算すべきだ」と主張 […]
2008年2月22日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster 再生計画案の策定 ある株式会社の民事再生申立事件で作成した再生計画案の一部です。(久留米の木下隆一弁護士との共同によるもの。若干省略しています) 第1 破綻の原因分析 1 金融機関の選別融資による資金不足 今回の破綻の直接的な契機は […]
2008年1月28日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster ワラント訴訟 初めて参加した集団訴訟がワラント訴訟(ワラントとは新株予約権のこと・会社の株式を一定価格で買い付けることが出来る権利)。バブル崩壊直後で無価値のワラントで被害を受けた方による損害賠償請求訴訟が多発していました。当時私は弁 […]
2007年11月28日 / 最終更新日 : 2023年1月23日 webmaster 不動産媒介契約と直接取引 不動産業者に売却の依頼を為したのに媒介報酬の支払いを免れるため当事者間で直接に売買契約をする方がいます。この場合に判例は民法130条・商法512条により相当報酬額の支払いを命じるのが一般的ですが「相当報酬額」の算定は結構 […]
2007年10月26日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster 継続的取引契約の解消 継続的取引契約の解消について多くの裁判例があります。以下は私が被告側で整理したものです。原告は契約解消に「正当な理由」が必要と主張していました。 第1 一般的規範 (川越賢治・別冊NBL19号「継続的取引契約の終了」参 […]
2007年8月26日 / 最終更新日 : 2024年7月2日 webmaster 財産分与における医療法人持分の評価 離婚における財産分与は対象財産の把握・評価基準・分与方法等難しい判断を強いられます。特に難しいのが医療法人における出資持分の評価です。以下は福岡高等裁判所で議論したときの主張書面骨子です。原審は「純資産方式」でしたが福岡 […]
2007年7月31日 / 最終更新日 : 2024年5月5日 webmaster 従業員の男女関係と企業の対応 企業内における従業員の男女関係は極めて扱いが難しいものです。セクシャルハラスメントの法理が裁判所で認められるようになって以降、企業はこの問題に神経を尖らせています。以下は某女性が「企業には男女関係の本質を調査する義務があ […]