人の話をじっくり聞く心構え
福田健氏は「人間関係が良くなる聞く技術」(角川SSC新書)で述べます。
1 せっかちな人・頭の回転が速い人は話を聞く間もなく「わかった・わかった」と早とちりする。日本人は本当に言いたいことは最後に登場させる。
2 話すときだけ一生懸命になり、聞く側に回ると頭の活動が休止して眠くなったりしないか。聞くのは話すのと同様、頭を活動させねばならない。
3 虫が好かない・相性が悪いといった相手が世の中には必ずいるもので、人を悩ませる。そんな相手の話は素直に入らないものである。だからと言って、そっぽを向いていたら、相手だって面白くないだろう。素直に聞けば、中身のある話をしているかもしれないのである。
4 聞き手が熱心に聞けば話し手は「こんな自分の話でも聞いてもらえるんだ」と自信を持って話せるようになる。ヘタだった話し方も改善されて上手になる。
5 話し手が話している途中、いろいろなことが浮かんでくる。次に何を話したらよいかと考え始める。話そうと思っていた事柄が頭を占領していて相手の話が頭に入らない。
6 話したいという気持ちが強いと「ちょっと待って」とか相手の話をさえぎることが多い。相手をおさえて自分ばかり喋っていたのでは聞き上手にはなれない。
7 一般に日本人は違いに弱く、自分と考えが違う人にアレルギー反応をおこしやすい。違いを知り、受け入れるようにしないと、コミュニケーションは先に進まない。
8 腕組みや無表情は上司・年配者がやりがちな態度である。
9 質問する習慣が定着していないため判らなくてもそのままにしてしまう。
私にも若干思い当たるところがあります。昔はけっこうせっかちでした。自戒を込めて、これらの諸点を意識し、今後の弁護士稼業に活用していきたいと思っています。