5者のコラム 「易者」Vol.154

違う価値観を持つ他人との共存

高橋桐矢「占い師入門」(雷鳥社)の記述。

めったにないことですが、本当にすごい占い師にジャストタイミングで占ってもらうと未来が変化することもあります。占いは生きてゆくのに役立つ道具であり手段です。宗教よりずっと手軽で哲学よりずっと実用的です。だからきっと宗教のように税金を優遇されることもなく哲学のように学問になることもないのでしょう。占いが宗教に代われるとは思えません。悟りや理解にもいろんな選択肢があって良いのではないでしょうか。占いから怪しく神秘的な要素を完全に取りさることは不可能です。でも、できれば健全に・楽しく占いと付き合いたいものです。占いと健全に付き合うことが出来ているかどうか、どうやって判断すればよいのでしょうか?「違う価値観があることを認められる」なら大丈夫だと思います。

普通の人が法的紛争に遭遇することはめったにないこと。そのときに「どういう法律家に出逢うか」は人生を大きく変化させます。それくらい法律は人の一生に大きく作用します。法律は生きてゆくのに役立つ道具であり手段です。宗教よりずっと常識的で哲学よりずっと実践的です。占いのように怪しげな部分はないし、科学のように小難しくもありません。法律は「常識」の延長線上に形成されているからです。法律は思想にも科学にも代われません。法律は人生を生き抜くため必要な規範の中で最も判り易いものと言えます。法律に神秘的要素なんて全然ありません。なので出来れば健全に法律と付き合いたい。法律と健全に付き合うことが出来ているかどうか?その基準は違う価値観があることを認められるかです。価値観を異にする人が共同生活するルールとして形成されている法律と上手く付き合うためには「違う価値観を持つ他人が共存すること」の理解が不可欠です。