久留米版徒然草 Vol.208
後見事件の引き受け可能性
沢村香苗「老後ひとり難民」(幻冬舎新書)で具体的に指摘される問題例(12頁)。①身寄りのない高齢者が入院して身動きがとれないとき医療費は誰がどうやって払うのか②入院した高齢者の携帯電話料金がコンビニ払いだったら誰がどうやって支払うのか③入院後亡くなったら死亡届や火葬などの手続きは誰が行うのか④亡くなった高齢者が住んでいた家は誰がどう片づけるのか。後見事件(法定後見であれ任意後見であれ)の仕事は一部これらを含んでいる。後見事件を遂行している弁護士のほぼ全員がこれら①ないし④の仕事の多くを経験済みである。これまで私はあまり躊躇なく後見事件を引き受けてきたのですが、自分が「事件本人」になってもおかしくない年代に近づいてきたので、後見事件を新規に受けるのは終わりにしようかなと思っています。