法律コラム Vol.123

支部さん歩:久留米市の美点ベスト3

日弁連の機関誌は「自由と正義」です。この誌面に名前が載ることは無いと思ってきたのですが、今月号に私の実名入り頁が掲載されました(巻頭カラー)。ちょっと恥ずかしいです(汗)。

弁護士にとっての久留米市の美点を私の独断で紹介します。
 第3位、花の街。日本3大花卉生産地の1つです。ツツジとツバキが特に有名で、久留米ツツジを生み出した坂本元蔵旧宅は最近まで裁判官官舎でした。

第2位、水の街。九州一の大河:筑後川が市内を悠々と流れています。夏目漱石は五高(現・熊本大学)時代に数回訪れ「菜の花の 遙かに黄なり 筑後川」の名句を残しました。

第1位、使いやすい法曹ゾーンの街。検察庁拘置所(一体型)と裁判所と弁護士会館が南北一直線に並んでいます。昔、裁判所の地は武家屋敷でした。初代藩主有馬豊氏(とようじ)が丹波福知山から入国した際に同行した家老有馬重頼の屋敷です。検察庁前の植込みには「司法省」の境界標が存在します。戦前の司法を規定した裁判所構成法において「裁判所及検事局」は同組織として規定されました(兼子一他「裁判法第四版」有斐閣54頁)。この境界標は、検事も判事同様「司法官」と総称され官僚組織たる「司法省」が我が国に存在した時代の生き証人なのです。

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