弁護士業務とファイナンス
某弁護士会の「副会長」経験者による不祥事(業務上横領)についてFB上で議論した。
1 また不祥事か。しかも*弁護士会に続けての「副会長の経験者」だ。
2 私も20年くらい前に副会長をやったから断言するけど時間とお金が大変なのよ。
3 副会長が大変なのは理解してます。ただ、立て続けにでてくると(涙)
4 私の場合、周りに良いアドバイスをしてくださる先輩弁護士が複数いたので、ファイナンスの見識を高めて難局に対処することが出来ました。最近の不祥事の原因の1つに「良いアドバイスをしてくれる先輩弁護士が少なくなったこと」が大きいのではないかと思ったりします。
5 ロースクールでは「企業経営と法」の中で弁護士事務所の資金繰りやファイナンス・税務上の経費の取り扱いについて意識を高めてもらう話をしておりましたね(´・ω・`)(`・ω・´)ゞ
6 「ファイナンス」の意味を理解していない弁護士が少なくないような気がします。私の理解ではファイナンスは「時間をお金で買う」(時間稼ぎの対価としての利息)という感覚です。金融機関に対し「借金」というネガティブイメージを持ちすぎて「時間稼ぎのためにファイナンスをする」というポジティブなイメージをもてない(現金に固執し結果として資金ショートする)弁護士がいるのかも?と想像しています。お金の使い方って価値観の問題ですから(断言はしませんけど)今後の弁護士は「ファイナンス感覚」を多少磨かないとこの先やっていけないかも。
*後記:本文は少し柔らかめに書いていますけれども、強く言えば上述した「ファイナンス」の目途が立たない人は役員(特に会長・副会長)に就任してはいけない。昔は弁護士会執行部に就くことは「名誉職」的意味合いがありましたが現在は実質的な「激務」になっていますし「金銭的にも極めて厳しい」です。覚悟がない人は弁護士会の役員になるべきではないです。