久留米版徒然草 Vol.83

好字二字化令

奈良時代を調べる中で印象的だったこと。今の日本政府も「中国式の政治を真似したい」と思っているのでは?と思うことが多々あります。古代からの政治的DNAなのかも。
>青木康洋氏は「誰かに話したくなる歴史の裏側」でこう述べます。古代日本の地名の文字数はバラバラだったが8世紀初頭に突然2文字に揃えられたのである。平城京に都が遷され間もない和銅6(713)年、律令政府は各国にお触れを出した。「諸国の郡名里名を好い字の二文字に改めて定着させよ」。「好字二字化令」と呼ばれるものだ。当時の日本が手本にしていたのは先進国である唐だった。朝廷は遣唐使を差し向け唐のシステムを貪欲に吸収していた。(略)好字二字化令は戸籍の作成には便利だったと思われる。しかし、それまでバラバラの文字数で表記されていた地名が2文字にされたため無理も生じた。3文字以上で表記されていた「波伯吉国」は「伯耆国(ほうきのくに)」となり「吉備道中国」は「備中国」に改められた。逆に1文字を2文字にした例も多い。「粟国」は「阿波国」・「木国」は「紀伊国」・「泉国」は「和泉国」となった。

前の記事

なんでも鑑定団へ

次の記事

俗世間との付き合い