2014年11月10日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 不確実性に関する認識のずれ 小松秀樹医師はこう述べています(「医療の限界」新潮新書21頁)。 医療とは本来不確実なものです。しかし、この点について患者と医師の認識には大きなずれがあります。患者はこう考えます。現代医学は万能であらゆる病気はたちどころ […]
2014年10月8日 / 最終更新日 : 2023年12月17日 webmaster 医者 心理学化する社会の問題点 なだいなだ「<こころ>の定点観測」(岩波新書)の記述。 現代ほどわれわれ精神科医や心理学者の能力が過信されている時代はない。わずかでも理解を超える奇怪な事件が起きると、すぐに意見が求められる。まるでわれわれに、それらの事 […]
2014年8月28日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 「安全保障観」を得る際の型 精神科医バリントは人間が「安全保障感」を得る際の型として次の2つがあると指摘しているそうです(中井久夫「精神科医がものを書くとき」筑摩書房)。 1 安全保障感を距離(遠さ)に依存するもの(フィロバット・甘えの拒否)対象無 […]
2014年7月22日 / 最終更新日 : 2023年12月17日 webmaster 医者 いじめの精神病理 さかなクンの次の話を伺いました。 メジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃し始めたのです。ケガしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。すると残ったメジナ […]
2014年6月13日 / 最終更新日 : 2022年10月30日 webmaster 医者 過剰な評価意識は対象のパフォーマンスを下げる 岩田健太郎「『患者様』が医療を壊す」(新潮選書)の記述。 まず結論から言ってしまいますが「医者と患者が対等であるべきだ」という幻想を捨てるのが大事だと思います。そして、もしあなたが患者さんだったら「ああ、私の主治医の先 […]
2014年5月12日 / 最終更新日 : 2023年10月19日 webmaster 医者 人気ランキングの意味 永田宏「実はすごい町医者の見つけ方」(講談社+α文庫)の記述。 では皆さんにお聞きしたいのだが御自分の周囲に三大疾病(がん・脳卒中・心臓病)にかかった人がどれほどいるだろうか?たしかに60代以上では大勢いると言って良いの […]
2014年4月3日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 サリヴァンの臨床的成功 中井久夫先生はアメリカの精神科医サリヴァンが臨床的に成功した理由を次のとおり指摘しておられます(「精神科医がものを書くとき」筑摩書房94頁以下)。 1 モラル・トリートメントの伝統(患者に優しい医療を実践した。) 2 ク […]
2014年2月20日 / 最終更新日 : 2022年10月30日 webmaster 医者 書記官と事務職員の腕の見せ所 フェイスブック上で某書記官さんの次の言葉に出会いました。 書記官という仕事に必要なものが3つあると思います。1つは他の法律家と同じように法的センス。もう1つは浅くてもいいので広範囲をカバーできる知識。そして最後に相 […]
2014年1月21日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 暫定的思考の意義と問題点 ジェローム・グループマン「医者は現場でどう考えるか」(石風社)はこう述べます。 医師が新しい患者を評価するとき、急いで作業をする必要がある場合、あるいは器具など技術的な選択肢が限られている場合、ヒューリスティックス(発見 […]
2013年12月13日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 結果の責任・プロセスの責任 医療過誤法で問題となる「結果」とは適正な医療が行われていても生じた結果ではない。近代法において医師の負う責任は結果に対する責任ではなくベストのプロセスを提供する責任である(中世において医療契約は請負であり結果に対する責任 […]
2013年11月18日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 医者と弁護士は違う 河野真樹氏はブログでこう述べています。 医者と弁護士は全く違います。医者という存在は市民誰もがまずお世話になります。入院しなければならない病気にも何時なるか判りませんし、風邪やちょっとしたケガなどまあ大概の人は嫌でもお医 […]
2013年10月3日 / 最終更新日 : 2023年10月30日 webmaster 医者 価値観を理解するための対話 岩田健太郎医師は「『患者様』が医療を壊す」(新潮選書)でこう述べます。 さて長寿社会が達成されて今や医療における目標は「失われそうな命を助ける」という単純なものではなくなってきました。92歳の肺炎をどう治療するか。それは […]