久留米版徒然草 Vol.94

海の壁

吉村昭「海の壁・三陸海岸大津波」が発刊されたのは1970年だ(文庫化は1984年)。明治29年および昭和8年の津波及びチリ地震津波(昭和35年)を詳細に論じるこの著作は、忘れさられつつあった津波の記憶を記録する貴重なものであった。当時87歳の男性はこう語っていた「津波は時勢が変わってもなくならない。必ず今後も襲ってくる。しかし今の人たちはいろいろな方法で十分警戒しているから死ぬ人はめったにいないと思う。」寺田虎彦の言うとおり「災害は忘れたころにやってくる」のであろうか?亡くなられた被災者のご冥福を祈り合掌。

ちょっと寄り道(石巻)

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