5者のコラム 「医者」Vol.91
アドラー心理学の特徴
ブログ「ビジョナリーマインド」に次の記述があります。アドラー心理学の特徴は目的論にあります。同じ心理学者の巨匠フロイトの原因論の考えとは対極に位置しています。例えば「子供のころ甘やかされて育ったから(原因)仕事が長続きしない」と考えるのが原因論です。これに対し「社会に出て他者と関係を築きたくないから(目的)子供のころに甘やかされた記憶を持ち出す」と考えるのが目的論です。アドラーは「共同体感覚」を持つことが大切だと考えました。
1.他者信頼とは「他人を無条件で信じてあげること」です。相手を無条件で信じるとは例え相手が自分自身をあきらめていたとしても、何があっても自分だけは信じ続けるという姿勢を持つことです。人は人から信頼されて初めて自分を押さえつけていた枷を外すことが出来ます。
2.他者貢献とは字のごとく「他者に貢献していくこと」を指します。共同体の中で生きていく上で最大の不幸は自分が周りに必要とされていないと感じてしまう孤独感にあります。すなわち人にとって最大のしあわせとは人に必要とされることなのです。
3.自己受容とは自分自身を愛すること・受け入れることです。自己受容とは自分自身の行為や所有しているものに価値を見出す以前に自分自身の魂を重視していることを指します。その中には絶望感・孤独感・不安感などといった劣等感も含まれています。(15/5/28)
アドラー心理学の知見は、落ち込んだり孤独感にさいなまれている依頼者に接することが多い、弁護士実務においても大いに活用できると私は感じています。