久留米版徒然草 Vol.312

怪談と治療

五高(熊本大学)と東京帝国大学にてハーンの後任を託されたのが漱石です。2人は心霊主義(スピリチュアリズム)に親和性を有していたことでも繋がっていました。「ばけばけ」でトキから怪談を聴いたヘブン先生が自分の心の底の傷を洗い出す姿は精神分析を受ける患者のようでした。

 同様に漱石の「夢十夜」には「ばけばけ」で語られた怪談に近い内容のものがあり(1夜3夜など)心の病を抱えた漱石にとってこれらの夢分析と記述(言語化)は自己治療の意味を有していたように感じられます。「夢十夜」は漱石にとっての「怪談」なのかもしれません。

前の記事

ちょっと慄くNew!!