2011年4月4日 / 最終更新日 : 2023年12月20日 webmaster 学者 文明史的中国論 茂木健一郎氏は「中国八策」と題してブログでこう述べています。 1 GDPで日本を抜いて世界第2位の経済大国になった中国。いろいろと問題があるにせよ中国が今後とも日本の隣人であり続けることには変わりがない。 2 隣りに強大 […]
2011年3月9日 / 最終更新日 : 2023年10月27日 webmaster 学者 硬い秩序と柔らかい秩序 伊藤邦雄教授は「ゼミナール現代会計入門」(日本経済新聞社)でこう述べます。 会計とは何かと問われれば「事業の言語」と答えたい。これが本書の基本的立場である。私たちの日常生活で言語の存在しない世界を想像することは不可能であ […]
2011年2月3日 / 最終更新日 : 2023年10月27日 webmaster 学者 建物区分所有法の立法論的考察 山岡淳一郎「狙われるマンション」(朝日新聞出版)に次の記述。 第1に小泉政権の不良債権処理策によって「建物の維持管理」を「建て替え」に強引に誘導する路線が導き入れられた。築30年超のマンションは「金のなる木」。各戸200 […]
2011年1月3日 / 最終更新日 : 2023年10月27日 webmaster 学者 繊細な精神と定型的判断 中島義道氏は「非社交的社交性」(西日本新聞)でこう述べます。 パスカルは若いころ数学や物理学に没頭し数々の業績を上げたが、自然研究に従事する人の少ないことを知って驚いた。しかし、後年人間について研究し始めたところ、その領 […]
2010年12月2日 / 最終更新日 : 2023年10月22日 webmaster 学者 オーラル中心の支配 内田樹先生のブログに見事な記述を発見。 植民地ではオーラル中心の語学教育を行い読み書きには副次的な重要性しか与えない。これは伝統的な帝国主義の言語戦略である。理由は明らかで、うっかり子どもたちに宗主国の言語の文法規則や […]
2010年10月9日 / 最終更新日 : 2023年10月18日 webmaster 学者 抑止刑論の理論的帰結 私が受験生時代に敬愛した平野龍一博士は「刑法総論Ⅰ」(有斐閣)でこう述べます。 刑罰も幼児時代からの「社会化」の過程で内面化された規範を「再強化」することによって犯罪者の行動を統制しようとするものである。(略)しかし抑止 […]
2010年9月6日 / 最終更新日 : 2024年6月25日 webmaster 学者 逸脱行動の積極的意味 ミシェル・フーコーは逸脱行動に関し次の3つの視点を提示しました(木田元「フーコー思想の考古学」新曜社16頁以下)。第1:逸脱に対する社会的ラベリングを動的に考察し解放に向けての実践的契機に繋げようとするもの(「狂気の歴史 […]
2010年7月20日 / 最終更新日 : 2023年10月27日 webmaster 学者 レントゲン博士の謙虚さ 大西正夫「放射線治療」(中公新書)に以下の記述があります。 レントゲンは1854年ドイツに生まれた。一家の移住にともないオランダで育ち、スイスの大学で学んだ後、ドイツ南部バイエルンのヴュルツブルグ大学物理学教授に就 […]
2010年6月24日 / 最終更新日 : 2023年3月18日 webmaster 学者 在校生としての弁護士 小中学生の頃、私は転校する生徒を羨ましく思っていました。しかし東京の大学に進学しいろんな友人と話をする中で転校生の辛さを聞かされることがありました。故郷をもてない悲哀を語ってくれた者やいじめられた経験を語ってくれた者がい […]
2010年5月11日 / 最終更新日 : 2023年10月29日 webmaster 学者 全員が同程度に不満足な合意 実践的な決断をする際には価値の選択を伴います。ある価値の選択には必ず反対価値からの批判が生じます。「社会の全ての者から批判を受けない」実践的な決断はあり得ません。 内田樹教授は外交に関するマスコミの記述(注・毎日新聞4 […]
2010年4月23日 / 最終更新日 : 2023年10月29日 webmaster 学者 やる気の無い生徒と依頼者 大学生になって直ぐの頃、短時間に稼げる学習系バイトに励んでいました。やってみて、つくづく「自分は教師業に向いていない」と思いました。生徒の意欲を引き出す情熱の存在が良き教師の要件なのだとすれば私にかような要件は備わってい […]
2010年3月19日 / 最終更新日 : 2023年12月17日 webmaster 学者 雑用をこなすこと 水月昭道「アカデミア・サバイバル」(中公新書ラクレ)はこう述べています。 最近の院生にはいわゆる下働きをなるべく回避しようとする人が多くなった、という先生方のぼやきをここ数年よく聞くようになった。「それは私の仕事ではあり […]