玄冬の意味・新たな準備
ブログ「こよみのページ」に以下の記述があります。
【玄冬】げんとう。「玄」は黒。冬の異称。五行説では四季に各々次のように色が配される。春は青(青春)夏は赤(朱夏)秋は白(白秋)冬は黒(玄冬)。(略)五行説の「玄」は方位では北を表します。北の方角に玄武という胴体は亀で頭と尻尾は蛇の姿をした神獣がいて、この方向を守護していると考えられています。冬は玄武の気が強い季節ですから北から寒気が押し寄せて寒い季節となると考えたのでしょう。ただ玄武の気が強い季節はただ寒いだけの季節ではありません。新たな四季の巡りの準備をする季節でもあります。玄武はまた水を司る神でもあります。水は全ての生き物が生きて行くために無くてはならないものです。冬の草木は地上では枯れはて、まるで死んでしまったようですが、地中ではこの水の気の力を吸収し、冬に続く季節・春には新しい緑の葉を延ばして行くと考えられます。寒く辛い季節と思われがちな冬ですが、目に見えないところで無くてはならない重要な季節です。目に見えないところで重要な働きをするとは、さすが「玄人」の玄の文字を冠した季節ですね。
民事紛争は北から寒気が押し寄せる寒い出来事です。辛い時期ですが寒いだけではありません。新たな人生準備をする時でもあります。法律は全ての人間が仲良く生きて行くために無くてはならないものです。紛争状態に於いては、人間社会の条理が枯れはてて死んでしまったようにも見えます。しかし並行的に紛争が解決した後の新しい生活の準備が始まっているのです。寒く辛い季節と思われがちな民事紛争。それは目に見えないところで「新しい人生」をリスタートさせるための重要な季節でもあります。弁護士はその「玄人」としてお手伝いをしているんですね。