5者のコラム 「学者」Vol.71

各国憲法の印象的条文

各国憲法の中で印象的な条文。(「新版世界憲法集」岩波文庫)
1 よく規律された民兵は自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有し携帯する権利はこれを犯してはならない(修正第2条)。奴隷制度およびその意に反する苦役は、合衆国またはその管轄に属するいかなる場所においても存在してはならない。ただし、適正な手続きにより有罪の宣告を受けた犯罪に対する刑罰として科される苦役についてはこの限りではない(修正第13条)。アメリカ合衆国
2 共和国の言語はフランス語とする。共和国の紋章は青・白・赤の三色旗とする。国歌はラ・ マルセイエーズとする。共和国の標語は自由・平等・博愛とする。共和国の原理は人の人民による人民のための統治である(第2条)。
3 大統領は就任に際し次の宣誓を行う。「わたしは憲法を遵守し、国家を保衛し、また祖国の平和的統一ならびに国民の自由と福利の増進および民族文化の暢達に努め、大統領としての職責を誠実に遂行することを国民の前に厳粛に宣誓します」(第69条)。韓国
4 我が国においては搾取階級は階級としては既に消滅しているが、しかし階級闘争は未だ一定範囲において長期に存在し続ける。中国人民は我が国の社会主義制度を敵視し破壊する国内外の敵対勢力および敵対分子に対し闘争を行わなければならない(前文)。中華人民共和国市民は言論・出版・集会・結社・行進・示威の自由を有する(第35条)。
5 この憲法が国民に保障する自由および権利は国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない(12条)。この憲法が日本国民に保障する基本的人権は人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は過去幾多の試練に堪え現在および将来の国民に対し侵すことの出来ない永久の権利として信託されたものである(97条)。