5者のコラム 「医者」Vol.59
アプローチの仕方
A 医者と弁護士はアプローチの仕方が違うね。医者は王道を行く科学者だが、弁護士はよく言えば世事にこなれた賢者、悪く言えば口達者のお節介だなあ。
B 医者は学者(研究者)じゃない、まして科学者じゃないとしみじみ思う今日この頃。医者は弁護士にとっても近いと思います。
C 人の幸せや平穏が目的の仕事で人道的ベクトルは同じだと思うのですが医者の場合には科学的研究がストレートに結果に結びつくのに対して、弁護士の場合法学研究をしても必ずしも結果に結びつかないので、いわゆる学問に対するアプローチやウエイトの置き方が全然違うように感じます。
A 病気や医療は世界的に共通の事象だが法律は属国的な思想なので医者は外国論文を読みますが弁護士は米国の論文を読むのはただの物好きかと。
D 医者は治れば良い。科学的な理由は二の次。
B Dさんに賛成。医者は、理屈はわからんけど治ったみたいな感じですよ。ips細胞みたいな話は非常に特別かも。法律の世界でいうと債権法改正みたいな(笑)。あと外国人の医者と英語で話はできないけど外国人の家族法法曹とはめっちゃ話がよく通じます。問題は万国共通だなあとそのたび思います。やっぱ、私、物好きというか、ただのマニアかも(笑)。
E 人間の体には未知数の部分がまだたくさんあって何故治るのか(逆に何故治らないのか)医者にも良く判っていないところが多いような気がします。医者はプロスペクティブな思考をするのでレトロスぺクティブな弁護士とは認識の仕方が違うのですが、D先生のおっしゃるとおり「まず結果・理由は二の次」というところは共通しているような気がします。