5者のコラム 「5者」Vol.142

専門家でない者の記述・個人的な思考と引用

 森博嗣「孤独の価値」(幻冬舎新書)に以下の記述があります。

僕は心理学や社会学の専門家ではない。全く門外漢だ。これらを大学で正式に学んだこともなく、その方面の知識はないと言って良い。僕は大学の教官だったことがあり理系の研究者だった。大学生を指導していたけれど、それよりも若い学生を相手にしたことは、自分の子供以外にはない。だから本書に書かれていることは何か統計的な調査などに基づいたものでは全然無い。単に僕の個人的な観察と思考である。これまで書いた本は全てそうだ。読書は大好きなので毎日本を読んでいるけれど、なにか特定のものの影響でこれを書いたということもない。だから引用など一切しないつもりだ。だいたい小説以外ではあまり引用をしない方であるが。

 私は学問的な訓練を受けた人間ではありません。勘違いして大学の教官(哲学社会学系の研究者)を目指したことはありますが研究歴は何もありません。医学や演劇や占いに興味をもっていますが、これらを専門的に勉強した訳でもありません。哲学や社会学は学部生として少し学んだ程度で、それ以外の方面の知識は「ない」に等しいものです。修習生やロースクール生は若干指導しました。が、それよりも若い学生を相手にしたことはありません(自分の子供は「指導」していません)。このコラムに書かれていることは何か統計的な調査などに基づいたものでは全然ありません。私の個人的な観察と思考によるものです。読書は好きなので多少本を読んでいるのですけれども特定のものの影響でこのコラムを書くこともありません。ただ、私は法律家のはしくれなので「何か叙述の根拠となるもの」を引用しないと若干不安になります。引用することで私は何らかの安心感をもって叙述を進めることが出来ます。引用元は「出来れば読者の方にも読んでいただければ」と思っています。それゆえに文献の引用は詳細に行ってきましたし、これからもそうするつもりです。

前の記事

若手弁護士向けの規範