5者のコラム 「易者」Vol.15

カウンセリング的占いの技法

織田佳臨氏はこう述べます(「占い師が教える心をつかむ会話術」グラフ社)。

1 占い師は「しゃべってなんぼ」といわれている職業でありながら、実は人気の高い占い師ほど「しゃべり」にはさほど力を入れていません。では、どこに力を入れているのでしょうか?それはしゃべり以外のコミュニケーションです(24頁)。
2 最近の傾向であるカウンセリング的な占いが求められる占い師は、当てることよりも、相手の心の内側を吐き出させることにポイントをおきます。(中略)お客様にはたいてい占い師に当ててもらうというよりも自分の心の内を聞いてもらいたいという思いがありますので、話すように誘導してもらえることに心地よさを感じる人も大勢いらっしゃるのです(38頁)。
3 2つの選択肢で迷っている人に「3つ目の選択肢はないかしら?」と伝えるだけで、どの道に進むかの答えが出たわけではないのに、多くの相談者の顔が一瞬明るくなります。(中略)気を付けなければならないのは4つも5つも選択肢を並べないこと。多くを並べてしまうとまた2つに戻って同じ悩みを繰り返してしまう傾向があるのです(68頁)。
4 本当の占い師には、①クライアントの状況を把握する力、②正しく占う力、③占いが示すものを状況に合わせて正しく解釈する力、④それをクライアントに理解・共感してもらう能力、この4つの表現力が必要となります(179頁)。

昔、弁護士の法的判断は託宣でした。弁護士の意見を批判的に検討したり複数の見解を比較する相談者は皆無でした。しかしながら今やウェブ上で簡単に専門的知見が得られる時代です。現代の弁護士は「適切な複数の選択肢」を提示することに存在意義があります。ゆえに弁護士には①クライアントの状況を把握する力、②正しく法律を理解する力、③法規範を当該状況に合わせて正しく解釈する力、④それをクライアントに理解・共感してもらう力が必要となるのです。

芸者

前の記事

芸者情報の可視化
5者

次の記事

法曹の質の評価基準