5者のコラム 「易者」Vol.20

アメリカにおける弁護士ジョーク

 弁護士という職業は美化されたイメージで語られることがある一方、過剰に差別的なイメージで語られることも少なくありません。判例時報№2000はアメリカにおける弁護士ジョークをとりあげて分析の対象としています。短くて判りやすいジョークをいくつか紹介しましょう(同10頁)。
1Q 何故ワシントンは1人あたりの弁護士が多く、ニュージャージーは猛毒な廃棄物処理施設が多いんだろう? A ニュージャージーに選択権があったんだよ。
2Q 何故科学者は医学実験にラットのかわりに弁護士を使うんだろう?A 弁護士の方が数が多いし、倍に増えるのも早いし、研究所の職員もラットに対するほどの愛着を持っていないからね。
3Q あなたがヒトラー・ムッソリーニ・弁護士と同じ部屋にいて2つの弾しか入っていない拳銃を持っていたら、どうする? A 弁護士を2回撃つ。
 この輪読会では弁護士ジョークを次の心理の表出と解しています(5頁)。①弁護士はずる賢く信用できない。②弁護士はお金に取り憑かれている。③弁護士は軽蔑すべきものである。④弁護士の数が多すぎる。⑤弁護士は理解不能で退屈で、多くの場合役立たずである。 
 日本では弁護士が市民の冷笑の対象となる場面はあまり見受けません。しかしアメリカの対日改革要望書が実現を続けていき、日本社会がアメリカ型社会に近づいていくならば(関岡英之「拒否できない日本」文春新書)弁護士に対する市民の目線は冷ややかなものに変わっていくでしょう。既にかかる変化の兆しは見受けられるように私には感じられます。

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