5者のコラム 「5者」Vol.168

挫折の危機と克服

長く書き物を続けるに当たっては挫折の危機があります。最初はそれなりのものを書けても脳内ストックが枯渇し後が続かなくなってしまう。私が知っている某モノカキさんも執筆を継続するために努力を継続しておられます。アウトプットを継続するためには(少なくとも)その3倍のインプットを続けなければなりません。私の場合コラム執筆開始にあたって目処が立っていたのは各項目約10本ほどで、その後は適当でした。哲学社会学系のストックがあったので当面は楽しく書き溜めていけたのですが、あるとき限界を感じ始めました。それが何なのか?当時は言語化できなかったのですが今思えばモノローグの限界を感じたことのように思います。初期の頃のコラムには何かを体系化したい意思があからさまで読者のことを考えていません。自分の言いたい何かを表現することだけに終始していて「読者が読んで楽しいか・笑えるか・泣けるか」といった想像力をほとんど使っていません。それが当時の自分の限界(表現者としての器量の狭さ)だったんだろうと思います。これを救ったのがフェイスブック。登録したのは2011年8月でコラム執筆開始から5年ほど経った頃です。最初は距離感が判らず、恐る恐る接していたのですけれど、そのうちに「お友達」が増えて膨大な情報を得られるようになりました。情報を受信するだけではなく、書き込みに対する反応を得る中で「オヤジギャグ」なども載せるようになり、ダイアローグを繋ぐ爽快感を知りました。その幾つかは本コラムにも採用しています。SNSの功罪にはいろいろ議論がありますけれども長年コラムを書き続けた私の感想としては「感謝」しかないですね。このコラムの執筆継続においてフェイスブックは欠くべからざる友でした。今後も細々と続けていきたいと思っています。

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