久留米版徒然草 Vol.25

つっかえ棒

庭に木を植えていた。木が斜めに延びだしたので、矯正するために近くにあったプラスチック棒を用いて「つっかえ棒」とした。地面に突き刺されたプラスチック棒は斜め下から木を支えた。プラスチック棒に支えられて木は真っ直ぐになった。雨の日も雪の日もプラスチック棒は木を支え続けた。それから若干の時間が流れた。プラスチック棒が見えなくなった。近づいて観ると、真っ直ぐに成長した木の横で、支えるべき木を失ったプラスチック棒が静かに横たわっていた。

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