久留米版徒然草 Vol.233
岡山偕行社のロケ
再放送「カムカムエブリバディ」が終了。印象的な副題は「未来なんて判らなくたって生きるのだ」。朝ドラ史上最高傑作と評されるカムカムは100年(1925~2025)3代にわたる女性の生き様を描く。外的な状況は違うのに「ラヂオ基礎英語」ルイ・アームストロング「On the sunnyside of the street」「あんこ」3本の糸で全て繋がってくる素晴らしい脚本です(作:藤本有紀)。「生命を繋ぐ」意味を明瞭に表現していただいたNHK製作スタッフと出演者の皆様に感謝。
*下記写真は物語の重要な舞台となった旧岡山偕行社(陸軍の社交クラブ)1910築。
物語を繋ぐ名曲の詞「Life can be so sweet On the SunnySide of the Street」は「ひなたの道を歩けばきっと人生は輝くよ」と訳された。アメリカへの愛憎・ジャズの歴史・ラジオの意義が隠れたテーマ。安子編が戦前から戦後(1925~51年)るい編が高度成長(1962~76年)ひなた編が80年代以降(1983~2025年)。過去朝ドラが扱ってきた時代を三分割し、見事に各ヒロインの人生を紡ぎ出した。私の亡父は1925生まれで私は1962生まれ。少しかぶる。人間がトップスピードで走れるのは約30年。なので「人間に即して100年の歴史を語る」には3世代を必要とする。