久留米版徒然草 Vol.196
中村八大さんのこと
中村八大さん(1931/1/20-1992/6/10)の誕生日。久留米が生んだ偉大な作曲家(明善卒)。JR久留米駅の定時音楽の1つが「上を向いて歩こう」です。(以下は長崎の伊崎先生からの情報)
六八コンビの名曲の1つが『黄昏のビギン』。水原弘2枚目のシングルB面として1959年10月に発表されたものでしたが、B面ということもあり反響もないまま埋もれていました。90年代以降たくさんの歌手にカヴァーされるようになります。再発見の契機となったのは、ちあきなおみが91年に『すたんだーど・なんばー』という昭和の流行歌をカバーしたアルバムで取り上げたこと。永六輔さんは中村八大さんが作詞したと述べます。「僕じゃないんです。でも八大さんが『君にしておくね』って言って。自分で作詞作曲をしたから八大さんはあれが一番好きなの」。
世界的に著名な中村八大さんのことを私はあまりにも知らない。日独戦争で久留米を中心とした部隊がチンタオ要塞を攻略したがゆえに久留米人が多く居住したチンタオで生まれ、戦況の悪化に伴い親の故郷久留米に疎開した中村さんは、敗戦後に久留米の進駐軍が好んだジャズを耳にして音楽的素養を高められた。その一生に久留米の(日中・日米を含む)歴史が色濃く反映されている。
いつか中村八大さんの詳しい物語を書ければと私は思っています。