5者のコラム 「芸者」Vol.116

店員の5禁

私は歴史散歩で日比翁助の言葉を引用しました。(07/7/17)
 日比は社員に対して「士魂」の表現として「接客には親切を尽くすことが何より大切である。口先ばかりの親切ではいけない。腹の底から出た命がけの精神でなくてはならない」と説いていました。日比は「店員の五禁」として以下の行為を厳禁しました。
 

 1 欠伸(あくび) これくらいお客様に対して無礼至極なものあらず。
  2 無愛想     これくらい不愉快を与えるものあらず。
  3 陰口      これくらい嫌な感情を起こさしむるものあらず。
  4 舌打ち     これくらい人をバカにしたるものあらず。
  5 懐手      これくらいお客様を逃がすものあらず。

以上の規範は弁護士にも妥当します。私も注意をいたします。
1 欠伸:職務の途中で欠伸をするのは御法度です。
2 無愛想:弁護士業は客商売。愛想を良くすることが肝要。弁護士は裁判官ではない。
3 陰口:仕事の中で他人の陰口を言いたくなりますが言ってはダメ。人を呪わば穴2つ。
4 舌打ち:舌打ちは他人を馬鹿にする態度から生じる。他者を尊重する態度が不可欠。
5 懐手:サービス業意識が行きすぎるとダメ。依頼者へのゲスな迎合は厳禁。