5者のコラム 「5者」Vol.92

学問とはビョーキである

ある日のフェイスブックへの投稿。

法律業界では法科大学院の是非を巡る議論が盛んに行われているが、広い視点で見れば大学院重点化構想はかなり以前から文部科学省により推進されてきた。文科省は学問というマーケットを広げるべく、大学院の定員を増やし・教授の帰属先を大学から大学院に移した。その結果、巷にはポスドクがあふれ高学歴ワーキングプアが常態化した。若い頃、私は学問というビョーキにかかりそうになり、無謀にも「入院」を希望したのだが、諸般の事情によって断念せざるを得なかった。今から考えれば入院するには健康すぎたのかもしれない。

以下は向原弁護士(福岡)中村弁護士(大分)とのFB上の対話。
M(法科大学院制度に批判的な若手) ポスドク問題が顕在化していたのに法科大学院構想とか気が狂ったのかと思っていました。同じような問題になりましたね。
H そうですね。入院によってビョーキがかえって悪化する人もいるでしょうね。
M 良い方向でビョーキが悪化するのは良いのですが、悪性化するのは困りますね(苦笑)。トンチンカンな指導により予後不良になった人がたくさんいましたし。
N(法学博士号を取得した中堅)年を取ってからビョーキにかかると重いです。
H はしかと同じですね。近々再入院の御予定は?
N 私は入院は無理なんで外来通院ですませました。そういう意味では今も外来通院中♪(学問は好きでもアカデミアはとことん苦手)。
 私は大学院に「入院」せず、このコラムを書くことで「学問というビョーキ」を治癒したいと思っています。他の人に「ビョーキ」を伝染させていないか?