5者のコラム 「学者」Vol.132
合理的な議論の心がけ
福澤一吉「議論のルール」(NHKブックス)の骨子。議論を職業とする者のマナー。
1 事前の申し合わせ
A 発言について
①1つの文で1つの考えを表現する。 ②述語を完結させる。
②文と文との接続関係を意識する。 ④書くように話す。
B 質問について
①質問が実態調査型か仮説検証型か知る。 ②質問と主張を同時にしない。
③相手が自分の質問に答えているか確認。 ④質問への答えを自分で評価。
2 第1ラウンド
A 最初の発言の分析
①主張と根拠をペアにする。 ②議論において1度に提示する主張は1つに限る。
B 相手の発言の分析
①相手の発言について返答する。 ②自分の意見と相手の意見との関係を明示。
3 争点の整理
A 議論の対立軸を見極める
①議論の鳥瞰図をつかみ局所的反応をしない。 ②議論の論点を絞り込む。
③人によって使われ方が異なっている言葉は内容を事前にチェックする。
B 以降の議論のコントロール
①議論に関係ないことを言わない。 ②論点のシフトに注意する。
③論理的にリンクするところに注目。 ④論理性が欠如した話し合いを補修。