5者のコラム 「芸者」Vol.39

企業法務弁護士の役割

 dek’blog氏は企業法務弁護士をこう分類します。①リーガル土方系: 人海戦術で対応する必要があるもの。一定クオリティ/資格の人間が大量にいることが重要で一番上以外の弁護士の個性・能力は問われない。②便利使い系: フットワーク(レスポンスの速さ)とキャラクター重視。気軽に頼めること。③専門系: 知財、独禁、金融、総会対応あたりが判りやすい。バックグラウンド・経験重視。④老師系: それなりの大きさと歴史のある企業でありうるケース。人徳と会社との付合いの長さがポイント。社員より企業カルチャーに詳しかったり偉い人とも飲み友達だったり。⑤権威系: 問題案件で意見書をもらい会社が外向けのディフェンスに使う。経歴学識重視。いわゆる4大事務所や渉外事務所は1と3の混合と考えられるのだろう。その中の特定の弁護士さんが特定のクライアントにとっては4に該当するケースや、5に該当する弁護士さんがそういう事務所におられることもあるだろう。その場合は、当の弁護士さんが他に移るとクライアントはそれについて動くことになるものと思われる。4や5に該当する個人の弁護士事務所にお願いをするときは手作業の類は法務側でやっておく必要があったりすることもある。弁護士さんがお歳を召されているケースが大半なのでメールとかで相談ができないケースもありうる話。フツーの弁護士さんとの付き合いだと、その弁護士さんがイソ弁から独り立ちしてキャリアを積んでいく中で1→2→4といくことになるのだろうと考える。余裕があれば2のポジションの先生を数人抑えつつ4の先生もキープすることで、総額での弁護士費用の最適化とかも考えることができるのだろうと思う。<私も若干の企業顧問をしていますが、法務担当者からどのタイプと見られているのか気になってしまいました(笑)。

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