5者のコラム 「役者」Vol.73

人生の舞台の変遷

 ブログ「某職員の業界放談」の記述。<戸籍を集めてみると大体の人は2・3通もあれば足りる。出生・結婚たまに転籍という感じだろうか。普通の人間は、まあ、こんなもんである。だが、たまに、とんでもない奴に出くわすことがある。結婚、離婚、養子、離縁、転籍など、ありとあらゆる理由で戸籍を転がしている奴がいるのである。こういう奴に当たると、本当に大変である。1通1通こまごまとチェックし時系列表を作成して不足がないか確認する。ごちゃごちゃと姓や名前が変わっていて時々誰が誰だか分らなくなってきたりするのだ。こういう戸籍を見ると、こいつは一体どういう人生を歩んでいるのだろうと想像する。どうせ、ろくでもない稼業の奴に決まっているが姓や名前がころころ変わることに、何の抵抗もないのかと素朴に疑問に思う。もっとも戸籍上の名前が変わっているからといって、日々の生活でそれを使わなければならないという理由もない。役所の正式な書面でもない限り世の中案外「通称」でもまかり通るものなのである。>戸籍の変遷を追っていると人生の舞台が変わってゆくのを感じるときがあります。普通の人の戸籍は2幕3幕で終わりますが、特殊な人の場合は5幕10幕まで舞台が続いていることがあります。知っている人は知っているでしょうが、転籍をすると従前の戸籍事項は新しい戸籍に載りません。昔ある夫婦の問題を受任した際、夫が「妻は初婚だ」と言っていたのに古い戸籍を取り寄せしたら女性が5回以上も離婚を繰り返していたことが判り驚いたことがあります。古い戸籍事項が転籍によって(素人に)見えなくなってしまうのですね。あまり決めつけては何ですが、某職員さんが言うとおり、結婚・離婚・養子・離縁・転籍など、戸籍をしょっちゅう転がしている人は「とんでもない奴」ではないかとも思われます。普通の人の戸籍は2幕か3幕で終わります。極端に舞台装置が変わることもありません。

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