5者のコラム 「医者」Vol.77

人気ランキングの意味

 永田宏「実はすごい町医者の見つけ方」(講談社+α文庫)の記述。<では皆さんにお聞きしたいのだが御自分の周囲に三大疾病(がん・脳卒中・心臓病)にかかった人がどれほどいるだろうか?たしかに60代以上では大勢いると言って良いのだが30~40代で三大疾病にかかる人はほとんどいない。いわゆる”現役世代”で重い病気にかかることは決して多くない。現役世代が病院に行く原因となるのは風邪や花粉症、痔や水虫といった、ありふれた病気が圧倒的に多い。もしくは高血圧・脂質異常症・痛風といった生活習慣病の場合だ。こんな「ありふれた病気」には「名医ランキング」など存在しないのである。そしてまた、こうした病気で近所の病院に行きたいというとき、なかなか自分の求める病院を探し当てられない人が意外に多いのも事実なのだ。日本には約17万7000もの医療機関がひしめいている。全国のコンビニを全部集めても4万5000店舗くらいにしかならないのだから、いかに多いかが容易に想像できるはずだ。しかもそれらの病院・診療所の大半がランキングにも載らない・マスコミにも取り上げられない・まったく無名のものばかりである。しかし、こうした医療機関に対する需要度は信じられないほど高い。>日本には3万人以上もの弁護士がいます。多くが大都市に集中しています。中には弁護士人気ランキングに載るような著名弁護士も含まれます。他方、地方都市で開業している地域密着法律事務所はランキングに載りません。マスコミに取り上げられることも通常ありません。離婚・相続・交通事故・債務整理。「ありふれた法律業務」には人気ランキングなど意味がありません。「ありふれた法律業務」に関しては御近所の法律事務所に行くのが普通の依頼者にとって最も望ましいはずです。こうした御近所の法律事務所に行きたいと思う一般市民の法的需要に応えるために田舎弁護士は努力しなければならないのでしょうね。

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