法律コラム Vol.135

先輩講話なる企画

福岡県弁護士会筑後部会には「先輩講話」という伝統的企画があります。毎年暮れにベテラン弁護士が若手を主たる聞き手として自己の弁護士生活を語るもの(卓話)です。私はこの企画が好きで、これまで全部参加してきました(当然「聞き手」として)。今年は修習期の順番通りに「語り手」を主催者から要請されたので引き受けました。以下に挙げるのは卓話の骨子です。

第1 自己紹介  ウェブサイトhttps://ahiguchi.com  メールben@ahiguchi.com
   昭和37年生・八女郡黒木町出身・一橋大学社会学部卒・46期・1993登録   
   湯島修習 *アナログ世代とデジタル世代の「あわい」法律コラム117
   平成17年度(2005)県弁副会長・平成22年度(2010)筑後部会長
   現在、久留米市監査委員(2期目:来年6月末で任期満了)
   
第2 ウェブサイトの構築作業
 1 ウェブサイト立ち上げの動機
   中学生の時にアマチュア無線免許取得(電子空間で広く他人と交わるのが好き)
   もと理科系(久留米高専も受験し合格) 高校3年生時に「文転」
   構築の契機は「県弁副会長終了後のヒマ」(ヒマつぶしの意味が大)
     *先輩が退任後に公的成果を製本されている気持ちが判った(法律コラム)
     *「卒論の死化粧」や「遺言作成」の気分を込めている(5者のコラム)
     *結果論になるが「白秋」の時期を上手に埋めてくれた(歴史散歩)   
 2 第1期(2006~2021)
   2006当時、本格的なウェブサイトを構築している弁護士は極少数だった
   管理ソフトには全く触らず、文章を書いて管理人Fさんにメール送信
     *アップロードはFさん任せ・写真はデジカメ(今から見ると性能悪し)
 3 第2期(2021~現在)
   第1期管理人のFさんが死亡・紹介により第2期管理人Kさんに移行
   Kさんからウェブサイト管理ソフト「ワードプレス」を使うよう勧められて
   「自力での移し替え作業」を命じられる・移設に約4か月かかった
     *現在は全部自分でアップロードしている(予約投稿も完全管理)

第3 ウェブサイトの中身
 1 法律コラム
   自分の職業的成果の端的な表現(備忘録的な意味が大)
   ①弁護士会に関連して作成した書面(今回の卓話では省略)
   ②印象に残る事案と準備書面(守秘義務により大幅に抽象化)
   04「決議の瑕疵と訴えの利益」25「離婚前の面会交流」28「日常家事債務」 
   98「住民訴訟と住民監査」106「事業賠償責任保険における損壊概念」
   119「不当な退職慰労金不支給の救済」 129「裁判上の離縁事由」
 2 5者のコラム(完)
   哲学や社会学の知識を生かした論考集(修習生や若手弁護士向け)
   民裁教官(加藤新太郎)の「弁護士役割論」を拝読(←裁判所からの視線) 
     *弁護士視線の弁護士役割論1000本を作成(完成に16年半を要した)
    5者01(5者とは何か)15(法律家を規定する規範)170(結びの言葉)
    医者11(質問力を上げる)53(弁護士の誓い)125(付き合いにくい依頼者)
    学者79(速度と重力)84(学習を促す言葉)108(知的であるか否かの基準)
    役者46(表層演技と深層演技)71(やりたい仕事)127(役割をこなす)
    易者06(呪術的な書面)94(選択を肯定)166(未来を指し示す)
    芸者13(賢者は聞く)125(新人弁護士に)163(事実と評価の拡張)
 3 久留米版徒然草(略)
   5者のコラムが1000本に達して終了したので立ち上げた新企画
     *量も内容も枠を取り払って「自由に」作成・写真を多用
     *FBにアップした文の再利用(SNS不信:このサイトへの退避)
 4 歴史散歩(略)
   久留米郷土研究会との縁から開始したもの
     *基本は筑後「郷土史」の紹介(写真・公的な責任感で継続中)
     *遠方を旅した時の街歩記「ちょっと寄り道」(文章のみ)
     *心象スケッチ「歴史コラム」(その他)

第4 雑感
  弁護士という職業の意義と問題点。
 1 自由であることの素晴らしさと過酷さ(特に過酷さを認識すべし)
 2 周りの人への感謝(仕事も家庭も自分1人では絶対に維持できない)
 3 習慣の重要性(生活習慣を確立すると後がとても楽です)
 4 時間を意識して「心の鮮度」を保つ(向上心と好奇心)

(卓話中の写真)

* 終了。ズーム画面の共有も上手くいき、任務を果たすことが出来ました(安堵)。 
* 写真は松崎弁護士からFacebookにアップされたものです(了解を得てコピー)。 

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