法律コラム Vol.133

修習生送別会の挨拶

弁護士会が行う修習生関連の行事にはなるべく参加しています。今年の部会修習生送別懇親会にも参加しました。最年長者として挨拶を指名されました(若干補正)。2024/9/26

私は46期で今年31年目になります。この4月に修習後30周年同期会(東京)に参加してきました。とても楽しかったです。同期生の多くは社会的に結構偉くなっています。でも昔の感じで学生気分に戻れます。実務法曹が司法修習生時代を懐かしく思い出すのは、人が青春時代の出来事をちょっぴり甘い思いや苦い思いをもって想起するのに良く似ています。
 少し話を大きくします。昔の人は四季に色を付けて表現しました。春は青・夏は赤(朱)秋は白・冬は黒(玄)です。昔の人はこれを「人生の四季」に当てはめて「青春・朱夏・白秋・玄冬」と呼称しました。これを実務法曹(特に弁護士)の四季に準えてみます。
  「青春」(修習生から5年目位迄:とにかく仕事を覚える・失敗もするが前を向いて進む)
  「朱夏」(公的仕事を開始:責任が大きくなる・私生活も多忙・周りとの協調を意識する)
  「白秋」(精神も身体も下降:仕事以外にも関心を向ける・更年期を境に身体をいたわる)
  「玄冬」(事務所の閉鎖や承継を準備する:年金受給開始・老醜をさらさないよう意識)
 私は今「白秋」の時期におります。残された時間は確実に少なくなっています。この時期になって「青春」の時代を生きておられる皆さんがとても輝かしく思えます。何故ならば皆さんは「豊富な時間」を持っておられるからです。修習生の皆さんがもうすぐ始まる「実務法曹としての青春の時」を有意義に送られるようエールを送り私からの挨拶とさせていただきます。

* 修習生と話をすると気分が若くなる感じを受けます。典型的な老いの兆候(笑)。

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