人気投票に価値はない
漫画家・江川達也さんがフェイスブック上でこう書かれています。
昔、少年ジャンプで連載していたことがある。少年ジャンプは1年に4回新連載が3本始まるという方針があった(今は知らない)。それは1年に4回連載が3本終わることを意味している。20本の連載中の3本なので、会社で言うと15%の社員のクビが3ヶ月に1回切られ、同じだけの新入社員が会社に入る感じだろうか。クビを切られる基準は人気投票である。(略)俺が描いていた頃の少年ジャンプは部数がどんどん伸びていた頃だった。何故か?それは人気の新連載がどんどん始まって少年ジャンプ全体が面白くなっていったからなのだ。同レベルで面白い漫画を描いていると、それ以上人気のある連載が始まってしまうと1位順位を落とす。そう面白い漫画が始まるだけで順位が1位下がるのだ。面白い漫画が20本始まってしまったら、同じように描いていたら終わってしまうのである。クビになってしまうのだ。部数が伸びまくっている時の少年ジャンプでのサバイバルは本当にキツかった。何度も15位以下の危険水域をうろついたことがある。その中での分析と努力がその後、恐ろしく役に立った。まあ人気があるものに価値があるかといえば自分にとってあまり価値はない。自分はマイナーな人間なので世間の人気はくだらないと思っている。
司法改革後の弁護士も同じ状況に置かれています。競争に晒される都会の弁護士は辛い状況にあるようです。田舎弁護士も受任事件数の減少に不安を感じることが多々ありますが、その中で自分なりに努力していることが仕事の上で役に立っていると感じています。私は世間的「人気投票」に価値があるとは全く思っていません。マイナーな価値観の人間なのでコンサルティングやマーケティングの業界が盛んに煽ってくるモテは「くだらないものだ」と考えているのです。