久留米版徒然草 Vol.253

三笠の山に出でし月かも

「天の原 ふりさけみれば春日なる 三笠の山に出でし月かも」現代訳:大空をはるかに見渡すと美しい月が出ている。あの月は故郷の春日にある三笠の山に出ていたのと同じ月なのだなあ。

 阿倍仲麻呂は霊亀2(716)年、16歳の時に遣唐使留学生に選ばれ、翌年唐に入国します。

 科挙に合格した仲麻呂は玄宗皇帝の寵を受け唐に30年以上奉仕。天平勝宝5(753)年、遣唐使と共に帰る決意をしますが船が暴風雨で難破し安南(ベトナム)に漂着。帰国を断念した仲麻呂は再び唐朝に仕え唐で72年の生涯を閉じます。西安(唐都長安)の公園に仲麻呂の記念碑がありました。

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