酷い事務所に入らないためのアドバイス
白浜徹朗弁護士は司法修習生に対して「酷い事務所に入らないようにするためには自分で防衛するしかない」と述べた上で、その見分け方を次のとおり説明します。
まず、その事務所に入所した弁護士が1年も経たずに退所したりしていないかということが判りやすい目安となります。実際に入所してみてこんなところだったということで辞めていくことになるわけですから、3年ほどの間に何人も入所しては退所し再募集がかかるということが繰り返されているところはまず止める方がいいでしょう。次にその事務所が所属している弁護士会の他の弁護士に尋ねるという方法があります。この種の問題事務所は弁護士会の中で話題になることがありますから、そのようなことが噂になっているとすれば、止めておいた方がいいということになります。より直接的方法としては最近辞めた弁護士に尋ねるという方法が極めて確実だと思います(答えてくれるかどうかはわかりませんが良い事務所であれば良い事務所だと言ってくれるはずですね)。また当該修習地の修習生が就職しておらず他の修習地から就職している人ばかりという事務所は要注意ということも言えるだろうと思います。最も良く情報が入るはずである現地修習生が就職しようとしないところは条件として良くないことが多いはずです。事務所訪問に行った時の事務員さんの雰囲気も大事なことだと思います。何となく暗い人ばかりで修習生にも他人行儀であまり愛想が良くないということだったら事務所の状態が良くないからかも知れません。弁護士の怒鳴り声が聞こえてきたとしたらパワハラの危険信号が真っ赤に点滅しているということになります。
法律事務所が業界でどう評価されているか自分だけでは判断できないはずです。先に入っている勤務弁護士・弁護士会内の他の弁護士・辞めた弁護士・当地の修習生の動向・その事務所の事務員などを媒介項にして自分の将来の姿を占ってみるのが最も精度の高い見極め方になるようです。