■2021年05月24日(Mon) 役者 147
 テレビで宮崎駿監督が「めんどくさいなあ、あーめんどくさ」と呟きながら作業している姿は世間に衝撃を与えました。宮崎監督は映画製作を<楽しそうに>作業していると想像していた人が多いからでしょう。しかし「プロ」としての作業は実に面倒くさいものなのであり、楽しそうに作業できるのは実は「アマチュア」なのです。
 この面倒くさがりに関してFBに次の含蓄に富む記述がありました。
「面倒くさがりは凄いよ。反省文書くの面倒くさいから校則破らないし、警察行ったり出廷するの面倒くさいから犯罪しないし、朝から並びたくないからギャンブルもしないし、病院通うの面倒くさいから健康に気を遣うし、老後ゴロゴロしていたいから働くし。社会はもっと面倒くさがりを評価すべきだよ。」
 人は何故に紛争を生じさせたくないのか?それは「面倒くさいから」です。紛争を生じさせてしまった後に弁護士に依頼するのは「面倒くさいから」です。弁護士自身だってそうです。私が1人事務所を継続しているのは複数で仕事をすることが面倒くさいからです。事務局が要るのは電話対応したり・書類を出し入れしたり・戸籍をとったり・そんな作業が面倒くさいからです。訴訟上の書類(訴状・準備書面等)の作成に気を遣ってるのはミスがあると後々面倒くさいからです。手を抜かずに仕事をしているつもりですが、それは気を抜いていると後で反動が来て面倒くさくなるからです。仕事を頑張っているのは、若干の収入を得て住宅ローンも返済し、それなりの老後を過ごせるようにしておかないと、後々でとても面倒くさいからです。「面倒くさいという気分」は人を怠けものにする消極的感情ではありません。人を前に動かす積極的なエネルギーなのです。それゆえプロたる弁護士は人間の「面倒くさい」という気分の分析と評価を「面倒くさいと思わずに」行っていくべきなのです。