■2019年11月20日(Wed) 交通専門部の問題意識
 交通事故賠償に関しては「赤い本」「青い本」というマニュアルがあり裁判所はこの基準を意識して判決を書いています。「赤い本」には下巻があり東京地裁民事27部裁判官の講演録が載せられています。裁判官が最も頭を悩ませている最新論点を知ることができる貴重なものです。業界歴が長くなってくると目次をつくらなければ何が・何処に・載っているのか解らなくなります。そこで作成した目次です。

平成17年度 
 1 会社役員の休業損害・逸失利益
 2 慰謝料増額事由
 3 高次脳機能障害の要件と損害評価
 4 労働能力喪失率の認定について
 5 歩行者が加害者となった場合の過失相殺
 6 改造車における修理費用及び車両価格の算定
平成18年度
 1 事業者の基礎収入の算定
 2 RSD(反射性交感神経性ジストロフィー)について
 3 代車の必要性
 4 共同不法行為と過失相殺
 5 加重障害と損害額の算定
 6 労働能力喪失率の認定
平成19年度
 1 レンタカー同乗者の「運行供用者性」および「他人性」
 2 非接触事故における過失相殺
 3 むち打ち症以外の原因による後遺障害等級12級又は14級に該当する神経症状と労働能力喪失期間
 4 逸失利益の算定における賃金センサス
 5 人身傷害補償保険を巡る諸問題
 6 損害算定における中間利息控除の基準時
 7 後遺障害等級3級以下に相当する後遺障害を有する者にかかる介護費用及び家屋改造費について
平成20年度 
 1 減収がない場合における逸失利益の認定
 2 物損に関連する諸問題
 3 交通事故訴訟における共同不法行為
 4 12級又は14級の後遺障害等級において労働能力喪失率表より高い喪失率が認められる場合
 5 施設入所中の重度後遺障害者の損害算定に関する諸問題
平成21年度
 1 飲酒運転をめぐる関係者の損害賠償責任
 2 生活費控除を巡る問題
 3 素因減額
 4 過失相殺に関する若干の問題
平成22年度
 1 後遺障害と消滅時効・除斥期間について
 2 横断自転車と左折四輪車の衝突事故に於ける過失相殺
 3 被害者側の過失
 4 子の自動車事故と親の運行供用者責任
 5 共同運行供用者と他人性
平成23年度
 1 重度後遺障害者の将来介護費の算定に関する諸問題
 2 外貌の醜状障害による逸失利益
 3 駐車場内に於ける事故の過失相殺
 4 人身傷害保険金と自賠責保険金の代位について
平成24年度
 1 交通事故の被害者に成年後見人が選任された場合に伴う諸問題
 2 退職金差額請求について
 3 緊急自動車が当該車両となる交通事故の過失相殺について
 4 人身傷害保険金の支払いによる保険代位を巡る諸問題
平成25年度 
 1 症状固定について
 2 CRPS(RSD)の後遺症による損害額の算定について
 3 特殊な職業と後遺障害による逸失利益
 4 定期金賠償に伴う諸問題
平成26年度
 1 運転者の疾患による責任無能力と賠償義務 
 2 赤字事業を営む経営者の休業損害と逸失利益算定に於ける基礎収入額
 3 高齢者の損害算定に伴う諸問題
  4 自動車同士の事故の過失相殺
平成27年度
 1 責任能力有無が微妙な年齢の未成年者が自転車事故を起こした場合の親権者の損害賠償責任    
 2 運行供用者責任(バス乗降中の事故)
 3 オープンエンド方式のオペレーテイングリース契約を中途解約した場合のユーザーが負担する中途解約違約金について
 4 映像記録型ドライブレコーダーに記録された情報と交通事故賠償訴訟に於ける立証
平成28年度
 1 時間的・場所的に近接しない複数の事故により同一部位を受傷した場合に於ける民法719条1項後段の適用の可否等
 2 後部座席シートベルト、チャイルドシート不装着に於ける過失相殺
 3 入院付添費について
平成29年度
 1 被害者死亡の場合における近親者固有の慰謝料
 2 物損(所有者でない者からの損害賠償請求)について
 3 心因的要因を理由とする減額
平成30年度
 1 女子年少者の逸失利益算定に於ける基礎収入について
 2 整骨院に於ける施術費について
 3 給与所得者の休業損害を算定する上での問題点
平成31年度
 1 全損事故における損害概念及び賠償者代位との関係
 2 賃金センサスによる基礎収入額認定上の問題点
 3 非器質性精神障害をめぐる問題
令和2年度
 1 後遺障害等級3級以下の場合の将来介護費
 2 債務不存在確認請求訴訟をめぐる諸問題
 3 外貌醜状に関する逸失利益、慰謝料をめぐる諸問題
 4 民事交通訴訟における債権法改正の影響  

* 訴訟で論点になった箇所に関しては上記講演録を読んでから準備書面を書くようにしています。そうしないと相手方(損保代理人)から馬鹿にされてしまいます。