■2018年12月10日(Mon) 5者123
 司法修習生の頃、民裁教官は法律家が備えるべき要件事実として@勤勉であること(吸収すべき知識は広大)A誠実であること(長期にわたり多くの人の信頼を得る必要がある)に加えてB陽気であること(仕事の中で人間の暗い面に触れるので引きずられない)を挙げた。23年以上、この仕事をやってみてBがいかに重要なことであるかを感じています。
 (2017/5/20FBへの投稿・以下FB友達である岡村善郎弁護士との対話)。
O 「陽気でなければ、少なくとも陽気であるふりを演じられなければ、続けられない職業だと思います。弁護士は1人1人が独立自営業者であるからメンタル面での陽気さが必要になるのかもしれません。」 H 「少なくとも陽気であるふりを演じられなければとの表現に共感いたします。弁護士は役者であり芸者でもあると私が感じる所以です。」(以上引用)
 民裁教官(加藤新太郎判事)の提唱する要件事実は本質的なものです。実は、私の引用は読者が読みやすくするために講義メモに手を加えていました。加藤教官の要件事実は@陽気であることA勤勉であること、B誠実であることの順でした。教官は「陽気であること」を他の何より先に法律家の資質として重要なものと指摘されていたのですね。
 24年以上この仕事を続けてみて「陽気であること」(少なくとも陽気であるふりを演じられなければならないこと)の意義が、少しですが判ってきました。弁護士は根から明るくなくても良いのです。私も明るい人間ではないとの自覚があります。しかし仕事において直面する人間(特に依頼者や相手方)の暗い面に引きずられてはいけません。弁護士は少なくとも周囲の者からは暗くないように見えなければなりません。そのためには若干の技術が必要となりますね。若手弁護士にとって自分を守るために何よりも大事な技術の1つかもしれません。