■2017年12月18日(Mon) 医者 113
 児玉知之医師は、患者が自分の病状を説明する際に「時系列列挙法」を利用すると効果があると説明した上で、その意義を次の2点挙げています(「名医のウソ」新潮新書)。
@ 診断時間の短縮・無駄な検査の省略
   時系列を示すことで過去の検査や投薬の内容を把握することが出来、医師は医学的な
  判断の絞り込みを効率よく行うことが出来る。
A 医者への無言のアピール
   「ちゃんと診て欲しい」という患者意思が明瞭になり、医師は身が引き締まる。
 その上で児玉氏は「時系列を書くときの注意点」としてこう述べておられます。
 皆さんは専門家ではないのですから、自分の使える範囲の言葉で経過を記載してもらって構いません。どうしても背伸びして医学的用語を使いがちです。巷に医学用語っぽい言葉が溢れているから使ってみようかな、という側面もあると思います。が、しばしば巷で使用されている医学用語もどきと実際の医学用語は大きな隔たりがあることが多いのです。(107頁)
 私も法律相談の電話予約を入れる際、相談者に「事実経過表」の作成をお願いすることが良くあります。その意義と注意点も児玉先生と全く同じです。
 事実経過を整理して頂けると事案の中身が良く判ります。弁護士が一から事実関係を聞き取ってゆく無駄を省略することが出来ます。依頼者も文書化する際に思考を整理出来るので言語表現が滑らかになります。重要な証拠書類(契約書や公的文書など)を持参していただけると1回目の相談から踏み込んだ議論をすることが出来ます。相談者には「難しい文章にせず・時間に沿って・事実だけを・主観を交えずに・箇条書きで・書いて下さい」と依頼しています。相談者が中途半端な知識で法律用語を用いると弁護士は逆に混乱します。